本日は「旺文社 大学受験講座ラジオテキスト」を紹介させていただきます。
「大学受験ラジオ講座」は昭和27年(1952)~平成7年(1995)まで
放送されていた番組です。
旺文社の創業者である赤尾好夫氏が
「大学受験教育の地域格差を放送を通じて解消していく」という
理念のもとに始められた全国放送のラジオ放送で、「ラ講」の通称で親しまれました。
今回ご紹介するのは、そのラジオ放送準拠のテキスト
1994年4月号~1995年2月号です。
放送終了が1995年なので、最晩期のテキストですね。
ラジオを聴きながら学習を進めていきます。
目次を一瞥しただけで分かるように、「ラ講講師」は錚々たるメンバーです。
伊藤和夫
安田亨
出口汪
みなさん若いですね!
ほかにも、宮崎尊、岡本寛、秋山仁など、「ラ講」には実力講師が結集していました。
コラムの記述も多く、「テキスト」以上の読み物としても優れた雑誌でした。
さて、そんな伝説の「ラ講」ですが、前述のように、
90年代には受験産業の多様化によって厳しい経営状況に晒されます。
1994年には「Jランド 大学受験ラジオ講座」と改名し、リニューアルしますが、
1995年には放送を終了し、幹事局を「ラジオたんぱ」に移行することとなりました。
こちらがラジオたんぱ移行後の雑誌「大学合格ラジオ講座」です。
この「合格ラジオ」も平成11年(1999)に打ち切りとなり、「ラ講」の系譜は
20世紀の終わりとともに、ひっそりと幕を閉じることとなったのでした。
ネット配信が当たり前になった21世紀の現代。
ラジオ講座テキストは、「あの頃」を知る人々には懐かしい思い出の一場面、
そしてこれからの受験生には、あの有名講師の情熱を知る貴重な資料として、
その存在を今に伝えています。
最後に当ブログで過去に紹介したラジオ講座関連書籍です。ぜひ合わせてご覧ください。
最後までお読みくださってありがとうございました。
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