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初めてお越しくださった皆様、はじめまして。
本日も、当社で発掘できた絶版参考書の中から選りすぐりの良著をご紹介させていただきたいと思います。最後までどうぞおつきあいくださいませ。
本日、紹介いたしますのは
「SEG出版 SEG数学シリーズ14 数学プロムナードⅠ 1996」古川昭夫(著)でございます。
- 単行本: 143ページ
- 出版社: SEG出版 (1996/06)
- 言語: 日本語
- ISBN-13: 978-4872430554
- 発売日: 1996年5月20日 初版第1刷発行
1989年ごろの月刊「大学への数学」連載を加筆訂正したもので、
最初は「数学Ⅰプロムナード」のタイトルだったものが、後に「数学プロムナードⅠ」と「Ⅰ」の位置を変えて再販されました。
SEGの数学シリーズは、過去に2冊紹介させていただいております。
こちらも合わせてご一読いただけましたら幸いです。
まずは、著者を紹介いたします。本著の著者紹介画像です。初版発行時のものですので1992年当時のプロフィールです。
現在の古川先生といえば、SEGの代表でいらっしゃいます。
2017年のご挨拶動画がYoutubeにございましたので、リンクにて紹介させていただきます。
検索すると、数学というよりも多読多聴の英語勉強法の推奨が多く表示されますね。興味深い題材でもありますが、今著の紹介から逸脱いたしますので別の機会に譲りたいと思います。
それでは、いよいよ内容の紹介に入ります!
本著のまえがき———————————————————————–
「多くの高校生・受験生にとってわかりにくい所、盲点となっている所、他の参考書等であまり触れられていない所を中心に解説しています。」
と記述がございますが、ここで目次を続けて紹介させていただきます。高校数学の中のわかりにくい箇所を14章56のテーマ、整数、軌跡、不等式などに分けて詳説されています。
ご覧いただくとおわかりいただけるかと思いますが、初出の段階で当時の「数学Ⅰ」の範囲を明らかに逸脱しているようでして、ここが曲者で、文系の生徒は飛ばし飛ばし読まねばならないことになってしまっていたようです。
次に本文の紹介に入ります。
では、続きを画像でご確認ください。
実在のデキる高校生が新宿にあるS塾で、会話している形式で進められるため、エリート校に通う生徒は違うなぁ、と一般の受験生を嘆息させたらしいです。
問題解決のプロセスが肌身で実感できる。”新しい参考書”をめざす著者の挑戦がユニークな視点でいかんなく表現されていますね。会話形式だとサクサク読めます。ですが、やはり難易度は高く、ある程度デキる生徒が+αを求めて読む本という感想が多く、並の生徒はこの本以前にやらなきゃイケナイ本は山ほどあるというご意見もありました。
本書を解き終わるとここを眼にすることになります。多くの方々が実感したことでしょう。
最後に2017年のSEG塾生に向けた古川先生のメッセージを紹介させていただきたいと思います。塾生のみならず受験生全体へのエールも含まれていると思いますので、どうぞご一読いただけましたら幸いです。
闘うチカラと勇気を育てよう!
社会に出たらみなさんには、新しい物質・新しい製品・新しい理論・新しいシステムなど、新しいものをつくるために闘ってほしいと思っています。大きな障害がある時、もちろん時にはそれから逃げたり、耐えたりすることも必要ですが、障害がいくら大きくても、それを恐れず闘っていくことが大事だからです。 闘うためには、闘う価値のあるものを信じる・見つけること、闘うために必要な基礎力・知恵をつけること、闘うための勇気・自信を身につけることが必要です。 「勝つためには手段を選ばず」という風潮もありますが、中高時代に大事なことは、「勝つ」ことより、「(負けてもいいから)闘う」ことを多く経験することです。新しいことを始めたら失敗することの方が多いのが普通です。失敗を重ねる中で、成功に近づいていけるチカラをどう育てるかが問題なのです。 やさしい問題を大量にやらせるタイプの塾がはやっていますが、それでは、大学入試には通っても、闘い上手にはなれません。難しい問題にチャレンジすること、古今東西のいろいろな本を読んで、世界中の多くの人の考えかたを知ることで、闘うチカラと勇気を育ててください。そして、闘う仲間を見つけてください。
今後とも魅力的な絶版参考書を紹介して参ります。
次回、更新もどうぞお楽しみに。
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