本日はこちらの参考書「教科書にない高校数学 石谷茂」をご紹介させていただきます。
この本では、高校生活の限られた時間の中では教え切れなかった、
そんな教科書には載っていない数学について書かれています。
著者は石谷茂先生でこのようなこともおっしゃられていました。
「数学にも美意識がある。見るからにいやらしい式に出会うと解こうとする意識を失う。」
これが石谷先生のもつ数学のポリシーなのかもしれません。
石谷先生の参考書は以前にも紹介させていただきました。
それでは、さっそく内容を覗いてみましょう。
まずはじめにこの様な一文があります。
「人の豊かな表情に負けず、数学の問題も多彩な表情をみせる。
一読、解きたくなるものがあるかと思えば、どうにも気乗りのしないものもある。」
これが石谷先生の持っている数学の美意識なのでしょう。
そしてこうも書かれています。
「問題の解き方には先人の貴重な遺産が満ちているが、拾い集めるのみでは宝の持ち腐れで効用に乏しい。
拾った種は大地に撒き、育ててこそ実を結ぶ、学ぶのでなく体得するのだ。
農民の稲作の知恵のように、母より受けつぐ子育ての知恵のように、
解き方は体得によって個性に富む知恵に育てようではないか。」
その個性に富む知恵を育てるために、教科書にはない珍しく・新鮮な・面白い問題が集められたのではないでしょうか。
集められた問題は非常に幅広い内容となっています。
問題に対して、その解き方を探っていく形で紹介されています。
新たな解法を知ることで自分の中に引き出しが増えます。
そして速解法も教科書にない知識のひとつでしょう。
ただ方程式を暗記しただけでは宝の持ち腐れになってしまいます。
数学の場合、答えの出し方がひとつではない場合があります。
自分の持っている知識の中からその問題を解くために、最適な方程式を即座に引き出す。
そうすることにより答えにたどり着くまでのスピードが上がるということですね。
また解法がひとつではないため、自分にあった解法を見つけ出せているかも重要な要素です。
その解き方はひとりひとり違い、そこに個性がでるように感じました。
問題の出し方次第で解く者のやる気が変わる。
解く者の引き出しの多さでもやる気が変わる。
やる気の出る問題に数多く出会えた人はどんどん数学の魅力に惹きつけられて、自分の引き出しが増え続け数学の虜になると思いました。
答えにたどり着く方法がひとつではない
そういったところが数学の面白さのひとつではないでしょうか。
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