NHK教育テレビ 秋山仁の中学生おもしろ数学
今回ご紹介する書籍は「NHK教育テレビ 秋山仁のおもしろ数学」です。
数学というと硬い表紙が多く、字のみでデザインされている書籍が多数ですが、NHK教育テレビ(現在はEてれ)の放送内容を掲載した内容となっているためか
思わず手にとって見ようと思う表紙になっています。
この秋山先生、長髪にヘアバンドと見た目もインパクトもあり、よくメディアにも出ていた方なのでご存知の方も多いのでしょうか。
まずはプロフィールから。
秋山 仁 1946年10月12日生まれ
日本の数学者(グラフ理論・離散幾何学) 学位は理学博士
中学・高校・大学受験は全敗。滑り止めで入学した高校で出会った教師に数学の楽しさを教わり数学者の道を目指す。
長髪にバンダナを巻くという学者らしからぬスタイルで、テレビ出演も多数。
通称「レゲエ教授」。かつては駿台予備学校で予備校講師もしていた。数学検定の会長なども歴任。
中学受験から一流の道を歩んできたイメージを勝手に持っていましたが、秋山先生のエピソードを調べて見ると、受験関係はすべて失敗、海外に行ったりバーテンダーを
したり見た目通り破天荒な方のようです。
また、プロフィールにある「滑り止めで入学した高校で出会った教師に数学の楽しさを教わり数学者の道を目指す」がいいですね。
出会う教師によって人生が変わる生徒もいるなんてとても興味深いです。
弊社でも取り扱いのある「駿台予備校」の講師でも人気だった方ですが、今回紹介する書籍は中学生向けの内容となります。
この本の「はじめに」の中にこんな文章があります。
君たちは数学にどんな感情を抱いていますか?中学生の中には“数学”と聞いただけで、
身の毛がよだつっていう人もいると聞いて私は心を痛めています。
そういうふうになってしまった人は、あまり多くの知識を急激に詰め込まれ、
本来の数学の持つ素晴らしさを味わう前に頭が爆発状態になってしまったのです。
数学は自然科学の一分野ですから、自然の中の不思議を素材にしてひとつずつその不思議をゆっくりと解き明かしていくことによって、
その素晴らしさを知ることができるのです。
数学については身の毛がよだつまではいかないまでも、苦手意識がある私にとっては心に響く言葉でした。
急激に難しくなる中学2年生ぐらいにこんな先生に出会っていれば少しは数学が好きになったのかもしれません。
本の内容についても触れたいと思います。
中学になってから習う、「論理と証明」や「関数とグラフ」などを身近にある出来事などに面白く例えて説明してくれているので、
またイラストも交えてレイアウトが字や数字のみではないのでとても読みやすくわかりやすくなっています。
ただ、現役の学生の時にはその面白さや読みやすさにはなかなか気づかないものなんですよね。
今回ご紹介した本は改めて勉強って楽しそうだなと感じる1冊でした。
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