本日も、当社で発掘できた絶版書籍の中から選りすぐりの良著を紹介させていただきます。
今回、紹介させていただく1冊は、2003年発行の比較的新しい書籍となり、「これだけは必ずやっておこう!」という気持ちを込めた世界史の参考書です。
『代々木ライブラリー これだけはやらなきゃ 頻出テーマ史&各国史 フロンティア世界史 佐藤幸夫著 2003年発行』
こちらの参考書では
近年の入試で必ず問われる問題に特化し“これだけはやらなきゃいけない”をテーマに一問一答形式で詳しく解説した問題演習書です。
- 最頻出テーマBEST10・・・必ず毎年複数大学で出題だれるテーマ史や流行した関連問題
- 重要テーマBEST30・・・繰り返して出題されることが多い問題。特に中国史・アジア史・欧米史に特化
という形式で出題傾向に沿って解説されております。
先に著者である「佐藤幸夫」先生について少し紹介させていただきます。
佐藤幸夫先生といえば、代々木ゼミナールで教鞭をとられているのは、皆さんご存知と思いますが、1991年から教鞭を取られておりますので、すでに28年・29年というすごい熱心な先生なんです。そんな佐藤幸夫先生ですが、実は!高校の世界史の先生になりたかったようで、元々教えることが好きな先生なのですが生徒と一緒に楽しみたいという思いがあったようです。しかも3年連続で教員試験に落ちたようで、やっと採用された4年目では女子高ばっかりだったということで、女子高には行かずそこから代ゼミで教えられております。
そんな佐藤幸夫先生だから生徒への面倒見は人一倍良いようです。佐藤先生の授業を受けると、世界史も好きになったんでしょうね。現在は代ゼミのサテライトゼミで授業されておりますので、全国からより身近に講義を受講できます。ありがたい限りです。
佐藤幸夫先生の授業レビューは『予備校比較.COM』で掲載されておりますので、こちらもご参照くださいませ。
それでは、早速本書を見ていきたいと思います。
まずは目次から
目次では先ほども記載させていただきましたが、「最頻出テーマBEST10」「狙われやすい重要テーマBEST30」という構成で見やすく分けられております。こちらの参考書は項目1から勉強を進める必要もなく、難易度別に★マークを付けられており自分の勉強したいテーマ史から勉強することが可能です。
どこかで聞いたようなフレーズですが、佐藤幸夫先生いわく、『近年の世界史入試問題の傾向を見ると、明らかにテーマ・地域・各国史が増加しており、いわゆる「テーマ史」の出題は、以前は難関校の入試の典型的なパターンでしたが、今は広い範囲で使用される』とのことです。
テーマ史の重要性が一目でわかる状況となります。
それでは1項目目から見させていただきます。
各項目は全て一問一答形式となり、そのテーマ史を学習するうえで必要な世界史用語・重要事項について確認しながら進めることがでます。
近年の出題されるテーマ史問題では、出題者の趣味的ないわゆるマニアックな知識を問われることがありますが、本書ではそういった受験生を困らせるような難問や・奇問は省かれておりますので、適正な学力を身につけるのに適しています。
例えばこう言った問題はいかがでしょうか。
Q1.アメリカ独立時にいた議員をトーマス・ワシントン以外で5名答えよ。
過去に実際に出題された問題ですが、5名全員を答えることが出来る人はおりますでしょうか。
こう言った特殊な問題は掲載されておりませんので、ご安心くださいませ。
では、もう一問
Q2.ヨーロッパ各地に作られたユダヤ人強制移住区を( )という。
この問題は解からないといけない問題です。(本書にも掲載されております。)
こう言った適正な問題を理解することにより知識アップにつながりますので、是非勉強していただきたい参考書です。
この参考書で勉強するにあたり
- 志望校の傾向に合わせて問題をセレクトするとよい。
- 独自のテーマノートを作り、整理しておくと入試直前にも必ず役に立ちます。
- 設問に答えるだけでなく、問題文を熟読すると形式の違う問いにも対応できます。
- 色ペンなどで、知らない用語はチェックし復習を忘れずに。
- 説明部分を板書ノートのように整理し、効率よく学習する。
- 各項目の重要事項として「ココが狙われる!」と称し学習上の要点が記載されておりますので、こちらも併せて学習する。
アジア史・欧米史などは普段の世界史の勉強では見落としがちな部分からの出題が今後増えることもありますので本書で学習することで全体がカバーできます。
本書を利用された受験生のコメントがありましたので、少し紹介させていただきます。
試験に出やすいパターンで知識が整理できる。
解説は少ない。だが、その結果として薄い本となっており、早く一周しやすい。基礎固めを効率的にするための問題集である。
一問一答についてですが、世界史苦手者の僕にはいい確認となり、問題と一緒に解くことでより深い定着につながっている気がします。
他のテーマ史参考書を利用してないので確かなことは言えないのですが、レベルとしては普通〜少し難で、通史を一通り終わらせた世界史苦手〜普通の人にはちょうど良い参考書だと思います。
時たま難易度の高い単語も含まれていたりするので、世界史巧者の方には通史の確認に使えるかもしれませんが、もう少しレベルの高いものがあればそちらの方が満足するかもしれません。
当方も書籍を選ぶ際は他の方のレビューを参考にするのですが、良いことだけなく、改善点などを踏まえて書かれているレビューは非常に参考になります。今回は数ページしか紹介できませんでしたが、気になった方は是非お手に取って勉強いただきたい書籍となります。
世界史は、多くの受験生が高校からはじめて学ぶ教科となり。他の受験生と大きな差など決してありません。
本書を通じて歴史の因果関係、事件の背景、地理関係は最重要となりますので、歴史的家系図や年号を踏まえ学んでいただければと思います。
代々木ライブラリーの書籍は以前も紹介させていただいておりすので、ご参考いただければと思います。
今回は佐藤幸夫先生の『これだけはやらなきゃ 頻出テーマ史&各国史 フロンティア世界史』を紹介させていただきましたが、これからも当社で発掘できた選りすぐりの良著を紹介していきたいと思います。
次回更新もどうぞお楽しみに!
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