ようやく暑さも和らぎ、秋の気配を感じる頃になってきました。
過ごしやすい気候で、勉強にも一層集中できる季節です!
そこで本日は、英語の勉強に役立ちそうな1冊をご紹介致します!
平岡塾の英文法テキストです。
まず、平岡塾ですが、1965年に平岡芳江氏を中心に設立されました。
平岡芳江氏は神戸女学院で英語を学び、授業中には日本語は一切使わせてもらえず、中学1年生の頃から発音を厳しく指導されるという徹底した教育を受けてきたそうです。
そんな平岡塾は、
「受験のためだけの小手先英語ではなく、一生使える折り目正しい本物の英語」
を身につけることを目標に
「まずは母語である日本語力を鍛えつつ、基本の反復を通じて英語の型を身につけなければならない」
という基本方針を掲げています。
「英語漬け」などという幻想を抱くのでない限り、私たち日本人は日本語を介して英語を学び、日本語で論理的に考えながら基本を定着させていくほかありません。そして、幸いにして英語をある程度まで習得できたとして、その英語を使って発信する中身、つまり主張や思想自体は、やはり母語である日本語で獲得し、日本語で蓄積しているはずです。英語を習得する過程でも、実際に使用する場面でも、母語である日本語力が決定的になるのです。
こうして説明されると、説得力のある方針です。
以前ご紹介したことのある著者の方々の中には、「理論ではなく体で覚える」「とにかく英語漬けになる」ことを重要視されていた方もいらっしゃいましたが、そのような立場とは異なった理論派とでも言うべき指針です。
平岡塾の元生徒さんたちのお話を目にすると、平岡芳江氏ご自身はなかなかに大胆で豪快な方だったようですが、教育方針は印象がまた違いますね。
さて、テキストの中身ですが
ざっと目次を見ただけでもかなり項目が細かく、情報量も多いテキストです。
「thatを用いるべき場合」「thatを用いない場合」など、よくわからなくなるポイントが項目としてピックアップされているのは、すぐに調べる事が出来る様になっています。
時間を惜しんで勉強したい受験生にとっては、自分がわからないことがどこに載っているかを調べる時間さえもったいないですからこれは大変助かります。
本文ページも、簡潔な説明文と共に例文が掲載されており、英語の勉強をしていく中で「あれ、ここはどうだったかな」というような細かい文法のポイントが確認しやすそうです。
辞書も必須ですが、やはり情報量が多く、必要な部分を探すのにも時間がかかりますので、こちらのテキストはぱっと調べたいときに便利そうです。
平岡塾は、全クラス週1回の授業(3~6時間)で難関校への合格者を出していますので、その授業内容の秀逸さは明らかです。卒業後も英語関係の仕事で活躍している方が多数いらっしゃるそうです。受験用の英語だけではなく、社会人になっても通用するような英語習得を目指す方にはぴったりのテキストとなっています。
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