今回紹介するのは木原太郎先生の総合英語になります。
木原太郎先生はDominant Motionという手法を用いて英文を読み解いていかれます。
「Dominant Motion」は、文章の内容的にも一貫しているが、形式的にも一貫しているというのが主な概念です。
文法的に同一、位置的に同一、
構文的に同一ならば意味的に同一と考え、
文章の一貫性をたどっていく方法です。
いわば英語を現代文より精密に解いていく方法です。
さらには「Dominant Motion」の延長線上にある「Scrapping」という方法も用います。
「Scrapping」とは一貫した文章に対して問題作成者が問いを設定すると、問題文も一貫したものとなるというのが主な概念です。
問題文から文章の一貫性を導き出し、文章読解を助ける、もしくは、直接解答を導き出す。といったものになります。
この二つを使い問題を解いていく手順を教えるといった授業スタイルになります。
「Dominant Motion」と「Scrapping」を理解出来るようになれば、現代文にも通じるところがある為英語だけでなく現代文の点数も伸びるようになります。
当時から賛否両論あった手法ではあり、この辺りは代ゼミ時代の今井宏先生のパラグラフリーディングに通じますね。
木原先生は早稲田大学出身なのですが、慶大英語を主に担当されていました。
授業中の雑談等では慶応を褒め早稲田を罵る事もあったそうです。
早大の本科クラスでも早大を罵ってしまい、それに怒った早大志望の生徒がわざわざ講師室にいる木原先生にその手法や性格自体までを完全否定しにくることも日常化した時期があったほどです。
木原先生曰く、早稲田を罵る理由は「どんなに馬鹿にしても大好きな大学」だから。だそうです。
過去問データベースを駆使した正統派の授業が人気を博し、代ゼミサテラインが開始された当初からサテライン講師を務めた木原先生ですが、2015年には金沢中央予備校で週に一度講義を行われていたようです。
代ゼミでは現在も個別指導講師を務めています。
木原先生は実況中継シリーズも手がけており、「これ1冊あれば他は要らない」と評判になるほどの名著を執筆されています。
実況中継シリーズには以前にも紹介させていただきましたので、よろしければこちらも御覧ください。
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