本日は、「みすず書房 数学おもちゃ箱Ⅲ 1976 コルディエムスキー」を紹介い
たします。
今回紹介する「数学おもちゃ箱」はコルディエムスキー先生の代表作です。全3
巻のラインナップは以下のとおりです。
『数学おもちゃ箱 1』 (みすず書房、1961年)
『数学おもちゃ箱 2』 (みすず書房、1961年)
『数学おもちゃ箱 3』 (みすず書房、1962年)
今著は、通巻3冊目にあたります。
さて、この数学のおもちゃ箱には、さまざまな形の問題、数学遊び、いたずら
や手品がなんと369ほど入っています。
はじめてものを考えてみようとしている10歳や11歳くらいのこどもたちや数学
に興味をいだいている中学校の上級生、知恵試しをし智力を鍛えようと望んで
いる大人たちにも喜ばれるをコンセプトとした本です。
こちらは第三巻ですので、ちょっと中級~上級向けの内容が並んでおります。
しかし、この問題はどんなもんだいなんだろうか?という内容が多く興味を惹かれます。
難しい素数や幾何学の問題が、こちらは、知恵試しなどで鍛えようと望んでいる大人向け内容です。
こちらは内容です。
一般的な数学の問題集のような問題文のみではなく
1ページごとに問題と解説をに贅沢に文字数を使い、丁寧に教えています。
さらに、原文がロシア語ですので訳者をされた、もののべ ながおき先生からの
さらに詳しい説明の「訳者から」もしっかりとされています。
さて、この著者についてプロフィール紹介させて頂きます。
※原文がロシア語だったため翻訳におかしなところがあるかもしれませんがご
了承ください。
ボリス・コルディエムスキー(1907年~1999年)
ロシア出身の数学者、メソジスト、数学の教員など人気の書籍や教科書の著者
。小学校教師の家庭に生まれ
1924年に高校を卒業した後、文盲者のための学校の教師として働いた。
1926年から1930年まで、モスクワ第2大学の数学学科(現在はモスクワ教育科学
大学)で学ぶ。1932年 モスクワの学校の数学教師として勤務。
戦時中、彼は防衛プラントで電気技師として働く。
1943年1月には、化学防衛の陸軍士官学校にて数学を教え、彼は高い数学の部門
の長として15年間を含め、30年以上指導。1957年に高い数学の准教授の称号を与えられました。
後に彼は多くのモスクワの教育機関で教鞭をとる。
コルディエムスキー先生は生前数学パズルの本についてこう語っています。
「この本の中のすべての資料は、創造的思考を促進し、
数学的知識をさらに完成させるために、教育目的に専念させるための本です。」
数学を多くの方に知ってもらおうと教鞭や執筆活動を行っていた先生、自室で
は数学パズルや知恵の輪などのパズルなど手にとって解いていたり作っていたりしていたよう
です。
数学を愛していたと分かるそんな先生でした。
独創的で他の数学者が著者をしているパズル系の本とはまた一味違ったパズル
の世界が楽しめる魅力的な本、中古などでは入手できる可能性もございますので、
ご興味の湧いた方または思い出した方、探してみて、手に取って挑戦してみ
るのは、いかがでしょうか?
それでは、次回をお楽しみに!
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