本日も、当社で発掘できた絶版書籍の中から選りすぐりの良著を紹介させていただきます。
今回、紹介させていただく1冊は、1979年発行のかなり古い書籍となり、まだISBN番号もない時代の書籍となります。
本書は当時の共通一次対策、私大マーク問題対策に最適な1冊として注目れておりました。
当時の入試で主流であったマークシート方式に対応した問題集となっております。
『日本英語研究協会 西尾の実践問題集シリーズ6』
実践英語多量速解問題集 西尾孝 編著 1979年発行
こちらの参考書は、各問題に制限時間が設定されております。現在の入試に沿うかどうかは分かりかねますが、なるべくこの時間内で解ける練習を積んでおくことが、本番で役に立つとされております。西尾孝先生の考えは「迅速確実なものが競争に勝つ」とされており、その考えは入試だけでなく現在社会でもスピードと正確さが求められるのはその通りだと思ってしまいました。
本誌の特色として
・コンピューター採点行われる入試に対して、その解法の技術を問題集となる。
・出題の狙いによって、「語法」「単語」「イディオム」「会話文」「和文英訳」「読解」に分類されている。
・随所に「解法のテクニック」を設けて、スピーディーに解法に導くテクニックを用意。
著者は、早稲田大学でも教壇に立たれた「西尾孝先生」となります。
先に西尾孝先生のプロフィールを紹介させていただきます。
西尾孝先生は
早稲田大学文学部英文学科を首席で卒業後、当時早稲田大学・英文科科長の谷崎精二のすすめで教師となられました。
小山台高等学校の教諭として勤務され、その後昭和21年に母校の早稲田大学に迎えられ英文法を担当し、学園紛争を機に大学を退職。
著書に専念されてからは「実践シリーズ」「基礎シリーズ」「実践問題集シリーズ」を完成させられました。
英語関連の参考書を100冊以上となり執筆されております。
また、代々木ゼミナール、中央ゼミナールなどにも出講されております。
今回はそんな著書の中から『西尾の実践問題集シリーズ6 実践英語多量速解問題集』を紹介させて頂きます。
それでは、本書を目次から見ていきたいと思います。
本書の特徴でもある6種類の6章による構成となっております。
特に力を入れられているのが、第1章の「語法」となり文法上重要となる語については、問題を多数用意し意義用法を身につきやすくなるように説明されておおります。
早速内容を見させていただきます。
各問題には時間制限が設けてられております。
写真の問題ですと、合計30問で15分だので1問あたり30秒というところです。
語法に関する問題は、出るものは毎年決まってるので、問題自体をよく理解記憶することが有効とされております。
ヒントはすべての問題に用意されているわけではございません。必要な問題のみに用意されておりますが、最初から見ないようにして自力で考えて解いてみましょう。ヒントを見ていると今の時代でも「なるほど」と思いますが、見ないほうが勉強になるかと思われます。
文法問題中には、熟語や相関語句も含まれ、補助策として英熟語の利用価値があります。
問題の解き方には、基本的な考え方が必要となり、類似の問題はこの基本的な考え方を心得ていれば、難なく解けます。
解法のテクニックには、このあたりの法則が書かれてあり、解法のパターンを理解すれば文法問題は得点の取れる問題となります。
ページの下部には、語法とイディオムを要約して、「鉄則」として取り上げられており、知識を整理するのに役立つ工夫がされております。
解答集には、重要な多量速解問題に出る動詞が一覧で掲載されております。
こちらは是非覚えておきたい熟語の数々です。
本書の特徴をまとめさせていただきますと
・多量速解問題を出題のねらいに応じて分類し、迅速に正解に導く練習をするのが目的です。
・各問題に時間制限を提示しており、その時間内で正解できるように努力が必要。
・「解法のテクニック」により迅速かつ正解に導く工夫がある。
本書を見させていただいて、スピードにこだわっているのが本書の随所に現れております。
語学を上達するには、西尾孝先生は反射神経的要素が必要とされており、この種の問題を多数こなすことが語学上達にはよいとされております。
また、マークシート方式の試験には問題文を速解する能力を検出しようとする目的もあるため、速解の練習をしてほしいとのことです。
今回は西尾孝先生の『実践英語多量速解問題集』を紹介させていただきました。
紹介させて頂いたのはわずか1項目のみですが、他の項目にも先生のこだわりの問題と解説が掲載されておりますので、是非お手に取っていただきたい書籍です。
これからも当社で発掘できた選りすぐりの良著を紹介していきたいと思います。
次回更新もどうぞお楽しみに!
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