本日、紹介させていただくのは「SEG出版 SEGハイレベル物理VOL.1 改訂 力学 “大学物理への扉を開く”」です。
SEG出版からは5冊目のご紹介になります。
よろしければ過去記事も御覧ください。
筆者は、吉田弘幸先生。
河合塾,SEGで現役で講師を務めていらっしゃいます。
数学、物理のどちらもエキスパートと多才な方で
とにかく、授業が面白い。という評価を多く耳にします。
「これは簡単だよね。」といって、ハイレベルな内容をさらっと説明して生徒が驚くことも多いとか。
理系難関大を目指す受験生に大いに役立つと評判の本書。
まず第一部は講義編からはじまります。
14単元、100ページ、のベクトル、微積解説に
20個の入試標準問題が付いた本格講義録。
まとまりも良く、網羅性も完璧。
一見無駄な内容に思えることを教えるが、そこを理解することで問題の見通しが良くなる。実際の講義を受けているかのように感じますね。
第二部は、応用演習編。
このシリーズを習得すれば東大入試物理で満点近く狙うことが可能。微積を駆使して入試物理の本質を学ぶことができます。タイトルの通り大学での学習にもつながって来ます。
吉田先生はツイッターもしていらっしゃり、そのツイートで問題を解く際のアドバイスがありましたので紹介させていただきます。
僕が物理の問題を解くときの手順は,
1 問題を読みながら絵を描く
2 絵に表した状況を数式に翻訳する
3 2の数式に基づいて計算する
です。— 吉田弘幸 (@HiroyukiPhysics) December 16, 2016
“僕が物理の問題を解くときの手順は,
1 問題を読みながら絵を描く
2 絵に表した状況を数式に翻訳する
3 2の数式に基づいて計算する です。”
本書は、入試標準レベルの問題がほとんだ解けるようになってから取り組むのが最良で、その前の段階で取り組んでも逆効果といわれています。しかしながら、微積を使用しての解法は、理解している人には解答の明快さにわくわくできるでしょう。
良心的かつ野心的なこの良著が絶版というのは悲しい限りですが、
運良く手にすることが叶った暁には、しっかり身につけて研究者などの未来を拓く一助にされるのを筆者も望まれていることでしょう。
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