合格王のミラクル数学[微分・積分編] 1995 安本肇

本日紹介するのは「合格王のミラクル数学[微分・積分編]」です。

著者は合格王と書かれた赤いマントで人気を博した安本肇先生です。

以前にも安本肇先生の参考書を当ブログにて紹介いたしました。

安本先生にプロフィール詳細については、是非下記リンクを合わせてご覧ください。


まずタイトルにもあるミラクルがどうミラクルなのかについて書かれています。

① いちおう式は立つものの、複雑な連立方程式となり、とてもじゃないが解けない。

② センスの良い問題を出されると、何のことやらサッパリわからなくなる。

③ たとえ解けても、1問解くのに1時間近くかかる。

こうした現象は多くの受験生を悩ませている問題かと思います。

そういった悩みに解消するため安本先生が模索した結果ミラクル数学が出来上がりました。


写真にある計算式を見てもらえれば分かるように、途中の計算式が省かれているとはいえ計算式がかなり短いです。

従来の計算式と比べればその差は明らかです。

間にある赤ペンでの書き込みは、この当時の特徴で講義の雰囲気で実感できることを目的にした「実況放送シリーズ」というもので、本書には多々登場します。

本書の抜粋を見てもらえれば分かる通りかなり短い計算式で問題を解くことが出来るため上にある③の部分はクリアできています。

どうしてこんなミラクルが起こせるかというと、大学数学の範囲の知識を援用し、一定パターンで解ける問題を増やしているのです。つるかめ算や流水算などの中学受験算数で方程式を使うようなものです。

しかし、ある程度知識がある人が使えばミラクルとなりますが、初学者がいきなり教わると両極端な知識となってしまいます。

そういったこともあり、万人受けではなく、生徒を選ぶ講義でした。そのため、講義数削減の流れとなってしまいました。

その一方、知識のある人からすれば、正解までの道のりが他とは全く違うため今でも人気の書籍となっています。


いかがでしたでしょうか?合格王のミラクル数学[微分・積分編] 1995 安本肇先生著を振り返り、紹介させていただきました。

東進との契約が終了した安本先生のその後は、坂本龍という名前で多くの参考書を執筆されています。

そして、沖縄で塾講師を勤めておられます。

坂本龍名義では「センター数学で大逆転できる本」というシリーズが出版されていますので、そちらもご覧になってみてはいかがでしょうか。

センター数学で大逆転できる本〈2007年版〉

センター数学で大逆転できる本 2010年版

次回更新もお楽しみに!

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  1. 東大銀杏学舎 現代文 SOS 上巻・下巻 超ヒント1995

  2. 美誠社 日本語から英語へ 高校生の演習英作文 高梨健吉

  3. 旺文社 大学受験講座ラジオテキスト 1994年4月号~1995年2月号

  4. 角川書店 2003年版 鉄緑会 東大数学問題集

  5. みすず書房 数学おもちゃ箱Ⅲ 1976 コルディエムスキー

  6. 科学新興社 ステレオグラフ 幾何 1961 田中太三郎

  7. 旺文社 堀木の読めてくる現代文1 基礎づくり10+1講 1992 堀木博禮

  8. 聖文新社 ケネスのわくわく英文速読教室 1984 ケネス・サガワ/ 古谷千里

  9. リック出版 タイの尻尾よりゴキブリの頭 1985 初台総合研究所+酒井狂平

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