いよいよ夏も本番ですね!
受験生のみなさんもここが勝負時とばかりに頑張ってらっしゃることと思いますが、本日は少し受験から離れて面白い書籍をご紹介したいと思います★
こちらは國弘正雄先生による「Pictorial English Handbook 英語でアクション 英絵ハンドブック 動詞篇」です!
まず著者の國弘正雄先生ですが、1930年に東京に生まれ、その後神戸で青春時代を過ごされました。中学時代からの憧れであった新渡戸稲造氏にならって英語の勉強に熱心に取り組み、神戸に駐在していた外国人兵士たちに教科書の英語を聞かせてもらい、自分でも音読を繰り返していたそうです。
その後ハワイに留学した後に中央大学の専任講師を経て、NHK教育テレビの英語講師や司会者として活躍し、同時通訳の第一人者として名を馳せました。また、政治家としても精力的に活動するなどして多方面で精力的に活動していました。
そんな國弘先生の英語教育の特徴として挙げられるのは「只管朗読」です。
これは英語を聞いて、あるいは読んで自分でも音読をひたすら繰り返すことを基本にしたものです。
この勉強法を講師や通訳者として他人にも実践する中で、國弘先生はその効果を実感したといいます。今で言うシャドーイングの先駆けでしょうか。
現場での経験から効果が実証された、まさに生きた勉強法ですね。
教材は難しい文章でなくて中学校の教科書で十分というのですから、苦手意識がある人にも取り掛かりやすそうです。
このハンドブックはまさにそんな先生の経験が発揮されたウィットに富んだ著作となっています。
まえがきからも英語習得に対する先生の熱い思いが伝わってきます!
オイルショックといった、今の私達には歴史の出来事となってしまった事件がいかに衝撃的だったか、国際的に通用する人間になることの大切さと、そのための英語の必要性が伝わります。
それでいて生真面目になりがちな日本人向けに、本場仕込みのジョークをも教授してくれるというお茶目な役割もこの本にはあるようです。
シーン別、あるいは目的別にそれぞれの表現がまとめられているので、音読して覚えればすぐに使えそうなフレーズばかりですね。
イラストもレトロでオシャレです!
走り去る男性が警察官に向かって「Sorry, I have to go. Peace!」と言っていますが、このピース!という言葉は「またな!」「じゃあな」という意味合いになります。
どうやら特に90年代にヒップホップ界で流行ることになった表現らしく、「see you!」「good luck!」くらいしか知らなかったので、さっそく勉強になりました…!このように、杓子定規な文法の勉強では知ることのできない日常的な表現も楽しめます。
受験英語ももちろん語学習得の基盤となる大事な勉強ですが、國弘先生の機知と情熱が詰まった、こうした実用的な本に目を通してみるのも楽しいかもしれませんね。
では、早速使ってみます…Peace!
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