学生社 地理速攻問題集A&B 武井正明

今回紹介させて頂く参考書は、

学生社から発行された『地理速攻問題集A&B』です。


A基礎徹底,B入試標準の2分冊セットです。


学生社は東京に本社を置く出版社で、

主に神道を始めとした宗教学や考古学,古代史を得意としており、

他にも哲学、思想、文学や社会歴史の大学参考書、ビジネス書等も発行しています。

編集を手掛けている武井正明先生の本は、以前にも当ブログで紹介させて頂きました。

三省堂 大学合格 みてすぐわかる地理 武井正明


公立高校教諭として34年間教鞭をとり、

後に代々木ゼミナール専任講師としても活躍。

地理の受験対策に長年携わってこられた地理の権威のおひとりです。


それでは中を覗いてみましょう。


この本が発行された時期は、

共通1次と国立1期校・2期校の一本化という入試の制度が大きく変わったタイミングで、

入試の準備も共通1次→国立2次,私立の3本立てで考えなければならなくなりました。

そのためこの速攻問題集は「短期間で最大の効果があがるよう」に編集されています。


速攻問題集Aでは基礎の徹底がテーマとなっており、

短期間で基礎を徹底させるためにはどうすればいいか?

高校の各教科の教諭と検討し、最小限の問題数で構成できるよう掲載内容が吟味されています。

特徴としては、問題が羅列しているだけではなく、

項目別の系統地理と地域別の地誌の中で、

これだけは押さえるべきといった基本事項のチェックが各章のはじめに設けられています。

確認してから問題に取り掛かれば、より知識を定着させることが出来そうですね!

また地図やグラフを使った問題も多用されています。

基礎の充実はただ丸暗記や問題を数多くこなすだけでは実現できないとし、

地図上で具体的に理解することが大切と述べています。

そのため解答は、よく分かる・やさしい解説となるように留意しているそうです。

問題集Aは短期で共通一次80点を取ることを想定していますが、

問題集Bは100%カバーできる入試標準に向けた内容になります。

Aの基礎徹底を終えた前提で、着実な積み重ねにより無理なく学習を進められるよう、

基本・応用・発展問題の段階を追って、各単元ごとに仕上げていく構成になっています。

また後半では記述式問題の対策コーナーがあり、

問題や統計が「だからこうなる式」に理論的に設問,展開されているので、

それを解くことにより「なるほど。」とうなずきながら理解でき、思考力が身に付きます。

あとは必要な地理用語を用いて、順序追って自分の言葉で述べることで正解にたどり着くという仕組みです。


いかがだったでしょうか。

地理のエキスパートによる短期集中型の参考書の紹介でした。

ささっとポイントを押さえておきたい方には特にオススメな1冊です。

関連記事

  1. 山川出版社 日本史 記述・論述問題の研究 1979

  2. 大学受験スーパーゼミ④ 入試英文法の技術100

  3. 聖文新社 ケネスのうきうき英文速読教室 1983 ケネス・サガワ 古谷千里

  4. 久保書店 誤訳・愚訳 漢文の読めない漢学者達! 1967 張明燈

  5. 論創社 スーパー英文読解演習1 富士哲也

  6. 青春出版社 試験にでる英熟語 増補改訂版 森一郎 1979

  7. 北星堂書店「官立大学入学試験英語問題選集」 西崎一郎編

  8. 駿台文庫 新数学問題の解法360②方程式とグラフ 上田惇巳

  9. 東京大学 総合研究 その歴史・学生生活・就職先・入試ほか 日本リクルートセンター出版部 1979

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