本日は、次の本を紹介させてください。
東大理Ⅲと言えば、東大合格者約3000人のうち、わずか100人程度の難関!優秀な受験生の中でも、とびぬけてトップの頭脳を持った人だけの世界のようです。
さらに東大理Ⅲの最大の特徴は、都市圏の中高一貫高校出身者が7~8割を占めるそうです。ということは、中高6年間、大学の6年間の合わせて12年間を男女別学進学校のムードのまま、研修医として外の病院に出た時に、初めて開成や灘だけじゃないんだと、やっときづくそうです。
地方の公立高校からその中に入っていくのは、至難の事だとわかります。
さて、本書は、1992年に発行された本ですが、もしからしたら少子化が進んだ「今」の方が、読む価値があるのではないかと思える本です。
買取をさせていただいている大学別の書籍の中では、東大と名の付く本が、とても多くあります。
受験をするなら、先ずは東大へ!
せっかくなら我が子には、東大へ進学して貰いたいと願う親が多いからでしょうか?
でも、どうして東大なのでしょう? 東大出身の総理大臣は、宮澤喜一(1991年)以来いません。京大の医学部は細胞研究でかしましいのに、東大医学部が華々しい活躍もないように法学部も凋落しているのでしょうか?
それでも、受験に限って聞くと、東大=おぉ~ってなるのは不思議です。
東大合格を目指す! と聞くと、数年前に話題になった「ドラゴン桜」を思い出す方も多いでしょう。そこには、受験のテクニックや、勉強法が紹介されていましたし、受験への心がけも示されていて、「なるほど~」と唸るばかりだったことを思い出します。
当時、並んで評されていた「受験は要領」の著者、野田秀樹先生は、今回の本の題名にもある、灘出身だった!
ただし、「受験は要領」を読んで、真似して、不合格だった元々地頭の良い人には、役立つ受験マニュアルになり得るが、そうでばければ失敗してしまうとも評されていたようです。
まず、短い時間で能率的に勉強しろ、がインパクトを持って飛び込んで来ます。
改めて本書の目次を見ますと、②小学生の課題のところに、母親が家庭教師になれ、とあります。
受験生がいる家庭で、この本を“マニュアル”としてではなく、一種の“思想本”として読むのだと語りかけているようです。
某サイトの書き込みには、「難関大学合格への道を説いた本は多いですが、学習の基本となる「家庭」にも焦点を当てている本書には、親御さんが知り得ない情報が満載です」とあります。
親御さんの受験に対する知識は、根拠のない「うわさ」によるものが多いようですが、本書には受験の仕組みが詳しく書かれており、正しい受験知識と家庭教育の大切さが語られています。
勉強を1日も休まない、素直かつ、真面目であることが絶対条件のようですから、家庭環境が、本人の素質と同じくらいに大切なことになるのだと思います。
重要なのは、「朝か昼か」ではなく、「効率よく記憶に定着させるには、短い時間の反復が効果的」というコンセプトであって、多少やり方は違っても、自分にとってもっとも効果的な“自分だけのマニュアル”を作れる。受験に強いヤツほど、実はこうした“自分だけのマニュアル”をたくさん持っているのである。とは、東大受験を解くサイトにあったことばですが、本書は、いつの間にが忘れつつある要領を取り戻す良書になっています。
本文の中に、英語は、声を出して読み、日本語が浮かぶまで読む。とあります。
簡単そうに思えますが、声を出して英文を読むことが当たり前に出来る家庭の環境が必要なのでしょう。
東大受験に夢を持って、取組み始めた初心を忘れずに、毎日規則正しく反復する自分ルールを持ち、家庭もそれを応援しつづけることが出来た時に、東大理Ⅲ合格が現実になるようです。
さて、最後に思うのは、東大を頂点とした、一つの山だけがあって、他の頂点を目指すならスポーツしかないのかなということですが、本当に東大理Ⅲに行けるの?と疑問など持たずに、素直でまっすぐ、騙されたと思って取り組む価値があることを知らせてくれる本になっているように思います。
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