最密講義Fシリーズ 軌跡・領域 2002 西岡康夫 今野和浩

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今週の1冊はこちら「 最密講義Fシリーズ 軌跡・領域」!

西岡康夫先生と今野和浩先生については以前にもご紹介させて頂きましたが、お二方は、西岡先生が務めていた予備校を退職する際は今野先生も同時に退職するなど絆の深さが伺える師弟の関係にあります。

こちらはそんなお二人がタッグを組んだというその時点で充実した内容が期待される1冊となっております。

それでは早速内容を見ていきましょう!

 

まず、本書は高校での数学教育を一通り終えてはいるけれど、いざ入試レベルの問題に挑むと解答が出せないという人向けの参考書となっているとのことです。

冒頭からさっそく

「演習量が不足しているから」「解法のパターンを知らないからだよ」ともっともらしく聞こえる言い訳で、白紙答案や

誤答案となる理由が果たして説明できているでしょうか(略)。

新規に感じられる問題や融合された問題を用意し、皆さんを仮想危機の状態に追い込んでいく大学入試に対し、過去に出題されが『問』

と『解』をただ対応づけるだけの学習では、演習時間を増やしたり分類をさらに細かくしても対策にはなりません。

と手厳しいお言葉が並びます。

大学入試とは『過去を点検・整理する能力』ではなく『未来を予測・計画する能力』を試すことにあるのです。

大学受験勉強というと、巷では「問題の暗記」「型にはまった応用のない勉強である」といったようなネガティブな評価も耳にしますが、本書は大学入試を攻略するには学んできたことのその先、あるいは応用が必要だと断言しています。

類型にはまらない未知の問題に対して、自らが解決の筋道を創造していく力=『危機管理能力』を養うことこそが学びの王道でしょう

この学びを導くためのメソッドが西岡先生提唱の「フォーラム式」です。

フォーラム式とはなんなのか!?

『問』と『解』の関係を普遍性のある支店で捉え直し、暗示された誘導を明示化する方法=『判断枠組み』を用いて、問題解決能力を高めるための教授方法です。

「判断枠組」については巻末に…とのことですので、内容を読み進めていきますが、フォーラム式は4つの段階で構成されているとのことです。

「何が問われているのか」目標の認識

「どこまでできるのか」限界の確認

「なせできないのか」障害の発見

「どうすればできるのか」方略の発見

この4つの段階にもとづいて、本書の構成は下記の画像でも流れがわかるように

主題(何が問われているか)を厳選して丁寧に取り組んでいくことで、同じような問題を見抜ける目を養います。

また、解答の工程をシンプルにわかりやすく段階を追って説明することで読者が自分がどこまで理解できて(どこまでできるのか)、そして何がわかっていないのか(何ができていないのか)を自覚できるようになっています。

さらに、陥りやすい失敗や不明点を挙げることで、なぜ失点するのかというフォローも入れているとのことで最終的には(どうすればできるのか)という段階を達成できるように展開されているというのです。

 

たくさんの問題を網羅して経験を積むというよりは、一つ一つの問題に丁寧に取り組み、フォーラム式の4段階を意識しながら取り組むことで、問題への洞察力や応用力が身につく構成となっています。

そして巻末ですが、ここでようやく「判断枠組」について述べられることになります。

 

「判断枠組」とはなんぞや!?とページをめくりますが

「問題を解く」ことを要求されるとき、この『問題』とか「解く」とはいったい何を意味しているのでしょうか。

と、なにやら哲学的な問いかけで始まります。

この問いかけについて考える時、『問題』あるいは『問』が2種類に分かれるそうです。

①『解外在型、解不在型』…地球環境問題や宗教対立問題のように、『解』がその問自体に含まれていないもの。あるいは『解』が存在するのかどうかも疑わしいもの。

②『解内在型』…クイズの問題や試験問題のように、『解』と『問』が一意的な対応をもっているもの、出題された時点で『解』が事前に決定されているもの。

宗教問題や環境問題は、問う人や解答する人、何を前提とするかによって解答が変化し、どの解が「正しい」のかということが定まっていない答えに相対性がある「問題」になります。しかし、クイズや試験問題は一つの答えが問題を作成された時点で前提となっており、絶対性のあるものとなっています。

この『問』と『解』の関係性が重要となってくるようですが…

もちろん、物事には絶対的な真実(解)はあるのだろうか、という疑問もありますよね。

必ずしも決定されているであろう「解」が絶対ではないということをアメリカ大陸を発見したのは誰か、というクイズを例に出しますが

やはり入試という性質上、『解』の一意性は避けられません。

そのようなことを考慮して入試問題は作成されますので、

解答者が期待されない解を結論として位置づけないように、その復元の筋道にはさまざまな誘導が仕掛けられるようになります。

という点に入試問題攻略のポイントがありそうです…

しかし、ここは本書の核心的なポイントになるため、このブログで全貌を明かすような野暮なことはせず筆を置きたいと思います!

今や手に入りにくい書籍ではありますが、ぜひお手にとってフォーラム式をマスターして頂きたいと思います♪

今回はこれにて。

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