駿台 日本史の盲点(戦国~江戸) 1994 冬期

本日は「駿台 日本史の盲点(戦国~江戸) 1994 冬期」を紹介させていただきます。

 

「日本史の盲点」といえば、南北朝期や戦後史あたりがよく話題になりますが、

実は戦国~江戸の過渡期というのも穴場で見落とされやすい部分にあたります。

 

本能寺の変や関が原の戦いなど、戦国の事件に関する認知度は高いですが、

分国支配や貿易関係などの制度史となると、途端に難易度が上がります。

また、江戸時代=泰平という先入観は歴史的な動きがないように思われがちですが、

多様な思想や文化が花開いた繚乱の時代でもありました。

 

このような「盲点」に対して集中的に取り組んだテキストが、

本日ご紹介する駿台の冬期講習「日本史の盲点(戦国~江戸) 」です。

中身を見てみましょう。

いわゆる「下克上」の流れを理解することは、論述問題に活かせそうですね。

京都の発達も、豊臣秀吉の都市計画がよく知られているように、

受験の重要キーワードが取り上げられていて、文脈とキーワードの双方から

得点が取れるように配慮された構成になっています。

貿易や思想文化の年表もあります。

近世は一般的に「鎖国の時代」と認識されていますが、

制限貿易による「世界」への参入の時代でもありました。

 

とくに天文学や医学などの西洋の文物が大量に流入しており、

近世日本の文化発展は、この西洋との接触によって可能になったのでした。

また、1644年の明の滅亡は、「中華の消失」という危機意識のなかで、

日本や朝鮮が「我らこそが中華」という意識をもつ契機でもありました。

 

これだけでも戦国~江戸の重要度がわかりますね!

呉座勇一氏の『応仁の乱』が異例の大ヒットになったことは記憶に新しいですが、

「よくわからない」に飛び込んでみるのは、発見の始まりでもあるようです。

受験も得意分野ばかりでなく、「盲点」に飛び込む意欲が必要なのかもしれません。


日本史関連の紹介は、過去にも2件ございます。最後に合わせて紹介させていただきます。

次回の更新もお楽しみに!

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