研数書院 問題解法の新技術 漢文の基礎 舞田正達 1981

本日も、当ブログをご覧頂きありがとうございます。
今回ご紹介させていただく参考書は、舞田正達先生の『問題解法の新技術 漢文の基礎』です。

この本には、誰でも学習しやすいように4つの特徴があります。

1.基礎・応用・実力養成の3つのステップを踏んで学習

・基礎編…漢文読解上で必要な「鍵(方法)」があり、その「鍵」を理解されるために簡潔に説明されています。
・応用編…基礎編で学んだ読解方法を使って、漢文を正しく読み、解釈する力を徹底的に養うことができます。
・実力養成問題…入学試験問題を実際に解くことによって、得点力を増強することができるように配慮されています。

2.漢文学習の生命である訓読の力を身につける

漢文は、訓読に始まって訓読に終わります。訓読の力がつけば、漢文は自然に読みながら解釈できます。

3.漢文を理解する基礎ともいうべき漢文常識

古文を読解する場合に、古人の生活・慣習・ものの考え方・風俗を知っていると理解が早いのと同じように、難解とされる漢文も、漢文常識を豊かにすることによって容易に理解できるようになります。

4.漢文学習のポイントが繰り返し説明されている

大切なところはくどいくらいに繰り返し説明されています。漢文読解は難しく思われがちですが、学習のポイントはそう多くは必要とされておらず、そして入学試験問題の出題者が求めているポイントは限られています。ゆえに繰り返し問題を解くことによって、必ず読解力は身につくのです。


さて、目次をみてみましょう。


はじめに、語法・訓読についてわかりやすく説明されています。

その次に句法がたくさん解説されていますが、まずは漢文必須知識を頭に入れておくことによって、問題の理解速度に変化があると思います。覚えることは多いですが、問題には必ず目にする用語もたくさんあるので、周りの人と差をつけるなら覚えていて損は絶対ないです!

そして応用編に入るといよいよ実戦問題です。最初は読解に時間がかかりますが、同じ問題を解く、解説をみて理解することを繰り返しすることで力が身につくでしょう。また例文の下には単語の説明、例文の終わりには訳、問題文の後には技術A、Bと句法の説明もされていて、最初の基本知識のページに戻って見返す必要もなく、この見開きのページで1つの問題を全て学習できる点が魅力的ですね。
例文のジャンルも分かれていていいですね。

内容は豊富なのに全体の内容構成はとてもシンプルで漢文を勉強する上でとても使いやすい参考書になっております。

是非、実際に手にとってみてほしい著書のひとつです。

関連記事

  1. 旺文社 これでたりる数Ⅰ・ⅡB 受験数学34の原則 渡辺次男 1975年発行

  2. 旺文社 大学入試対策シリーズ⑫ 日本史の傾向と対策 1967 田名網宏

  3. 東進 化学 良問精選IB・II (ハイクラス編) 二見太郎

  4. 旺文社 安田亨が選ぶセンスをみがく良問54 数学ⅠA 2007

  5. 東京出版 大学への数学 東大入試 46年の軌跡 CD-ROM版 2004

  6. 数研出版 精説 生物 1964 秋田康一 細井輝彦

  7. SEG出版 入試数学闘う50題 小島敏久 米谷達也

  8. SEG出版 日本で生まれた数式処理ソフト 斎藤 友克・平野 照比古

  9. 現代数学社 数学の盲点とその解明 MaxとMinに泣く 1979 初版 石谷茂

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

サイト紹介

絶版参考書博物館

主に大学受験の参考書や問題集、教材で絶版となった書籍を紹介しています。王道からマニアックな参考書まで毎週、著者や内容、時代背景とともに紹介します。

カテゴリー

カレンダー

2021年11月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930 

月別アーカイブ

運営サイト紹介

PAGE TOP