本日はこちらの本を紹介いたします。
2002年に語学春秋社より発行された「瀬下英語入門講義の実況中継 上」瀬下譲先生著です。
瀬下先生について簡単に紹介したいと思います。
河合塾専任講師 河合塾東京・河合塾文理(仙台)に出講。
早稲田大学、パリ大学に学ぶ。パリから日本を見るめることによってインターナショナルに自分を開く方法論を学び、帰国後はオキナワから日本本土(ヤマト)を凝視することにより、トランスナショナルに開かれた視点とは何かを模索中である。
「主語や目的語をいとも簡単に省略してしまうという意味では曖昧な言語である日本語のみに依拠するのではなく、論理的な英語の思考法を身につけて初めて国際的に通用する自己主張が可能になる」が持論。
それでは内容の紹介に入ります。
本書は瀬下先生が河合塾で行った公開単科ゼミ「ソバ式6割英語ゼミ」の講義内容をそのまま表現したものです。
「ソバ式6割」とは一体なんでしょうか。
この「ソバ式6割」(受験生の間ではもっぱら「ソバ6」の愛称(?)で呼ばれているようですが)というやや奇妙な呼称には、実は私なりの受験生への思いが込められているのです。英文というものが左から右へと流れている以上、できるだけその流れに乗って「読み下す」ことが英文の正しい読み方であり、理想であることは言うまでもありません。あたかもソバが「スルスルッ!」と喉を通り過ぎて胃の腑におさまってゆくかのように、英文も「訳し上げる」ことなく、そのまま「読み下して」ゆくのが何といっても自然です。
その自然な「理想状態」に少しでも近づく工夫を最大限してみようと思い立ったのがこのネーミングをつけるそもそもの動機でした。
ただ、英語の基礎力に不安のある受験生が、いきなり速読や長文読解に手をそめることは困難で大変な作業です。そこで、いずれ誰もが近い将来において「速読」や「長文読解」につなげてゆけるように、英文の解説、説明法に瀬下先生の様々な工夫をこらして成ったのが、この「ソバ式6割」なのです。
表題の「6割」の意味は実際の入試での最低ライン「6割得点」を意識しながら「6割ソバ(ソバ粉60%)」を掛けているそうです。
この講義は、勉強法さえ誤らなければ「最も伸びる」可能性のある偏差値50以下の人や、「カンに」頼りながらある程度は英文の内容がわかるのだが、英文そのものを読み込むことにいまひとつ自信がもてない50~59くらいの人を主たる対象としています。
講義が始まります。
まずは、文構造のポイントを理解していきます。
品詞というのはたくさんあるんですけど、
名詞、形容詞、副詞
実際にはこの3つしか必要ないんです。この3つの働きをスラスラ言えるようにならないと、どんな大学も合格できないからね。
本書は瀬下先生の話し言葉で解説されているので読みやすいですね。
次は語と句と節の説明です。
本書の特色は以下の通りです。
①英文を「読む」ための文字通り「基礎の基礎」からやや高度な内容まで網羅している
②「最低限」の文法用語を用いて解説されている
③出題パターンにこだわる視点は避けて、英文の「読み方」に最大の重点を置いている
④いずれは「速読」や「長文読解」に直結していけるような「次にどんな語句やかたちが続くのか」といった英文の展開予想パターンを、できるだけビジュアルでわかるよう工夫されている
本書は英語をゼロから始めようと思う人でもわかるように説明されているのでとてもわかりやすいです。英文を読むことに自信のない方は是非本書をお読みください。
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