本日も、当社で発掘できた絶版書籍の中から選りすぐりの良著を紹介させていただきます。
今回、紹介させていただく1冊は、1992年発行の比較的古い参考書となり、英文の基本から受験対策まで要点を置き、英語の参考書ではありますが、英文に特化した注目の1冊です。
高校で習う教科書の内容を完全に理解できるよう盛り込まれた参考書でもあります。
《教育社 目が覚める解き方 実践英文解釈 飯塚佐一著》
こちらの参考書は「ハイポニカ」のシリーズとして位置付けされております。
学校の授業で学んだ基本事項について、さらに深い理解と応用力をつけ大学の入試問題レベルの問題が解けるまでの実力養成を目的をされております。
本書の内容に入る前に、「ハイポニカシリーズ」の由来と、著者「飯塚佐一先生」について触れさせて頂きます。
「ハイポニカシリーズ」のハイポニカとは、
大阪府に在住された野澤重雄氏が思考された植物の「水気耕法」の名称です。この農法は土を使わず、植物の根を酸素と無機肥料を含ませた水流に浸して栽培する農法です。
たった一株から数千個というトマトを栽培する方法で、植物の潜在的成長力を引き出す方法とされております。
本書で勉強することにより、潜在的成長力に引き出すことができるという観点から命名されております。
「飯塚佐一先生」のプロフィールは、
1938年生まれ
早稲田大学教育学部英語英文学科卒業
海城中学校・高等学校にて英語教諭を務め、同校教頭、那須高原海城中学・高等学校校長を歴任。
日本英語表現学会理事を務める。
文部科学省派遣アメリカ教育視察団に参加し、高校英語教科書や辞書なども手がけられ、基本英語から受験英語まで幅広い指導には定評があり、信条とする「真実と努力」が指導方法にも表れております。
近年の著書では「New ABC of ENGLISH」シリーズでは小学校低学年から学習できるように、イラストを多彩に使用した著書が有名です。
今回ご紹介する書籍は、「ハイポニカシリーズ」の中から飯塚先生の『目が覚める解き方 実践英文解釈』を紹介させていただきます。
それでは、本書を目次から見ていきたいと思います。
目次を見させていただきますと、4章の構成となり、47項目からなっております。
目次を見て頂ければ、大体の内容は把握できると思いますが、本書では「はっきりとした学習テーマ」を目次にしておられます。
もちろんですが教科書内の内容と受験に必要な内容も網羅しております。
大学受験では、教科書レベルの問題は常識となり平均点となります。そのラインには数千人の同点者がおり、1点多く正解すれば順位は一気に数千番もあがることとなります。
その1点、さらに1点を積み上げるために教科書にはないことを本書で勉強していただきたいと、著者の思いも詰め込まれております。
そんな飯塚佐一先生の本書をさらに見ていきたいと思います。
本書では、「アイテム」をいう名で例題が記載されたおります。
構文を主に構成されており、短文ではありますが、文学的、社会学的、自然科学的な面など、近年の入試に対応できるようにあらゆる分野を配慮した語法を用いております。
英語の問題は、学校で勉強した社会科はもちろん、芸術や数学や理科、保健でさえも用いられます。
中にはかなり難しい構文も用意されているので、心して挑んでください。
「ポイント」には文法的な説明が記載されております。文法は文を解釈するさいに大きな誤解を防いでくれますので、
例題を行う前に一読し、理解してから例題に挑むのもいいかと思います。
「手ほどき」には例題の解説が詳細に書かれております。和訳をする際は、常にノートに書きながらするのがよいとされております。
時間がかかることなのですが、それが後に繋がります。最初は意味の解らない日本語になってもいいです。
theやinなどは、日本語で表現することによりはっきりと意味が解ってきます。
飯塚佐一先生の教えでは、習慣化することで和訳の力は格段にあがるとされております。
英語の授業でも「予習→授業→復習」必ず推奨しております。3回も学習ができるのですから。
勉強の合間にためしてみたい。トレーニングもあります。
勉強に直結する内容でもないものもありますが、「話のネタ」や知識の幅が増える程度です。
問い:英語の中で最も頻繁に使われるの単語は a と the の冠詞だ。これに続くのは?
というもの、この様なちょっとしたネタが各所に盛り込まています。
意外と楽しめます。
本書の特徴をまとめさせていただきますと
・ 目標を達成するために、無駄を省き効率のよいレイアウトを採用。
・ 学習テーマを明確にすることにより、どの項目から始めても学習可能。
・ 当時の共通一次試験に対応し、これ一冊で大学入試級が解けるようになっている。
本書は大学入試をゴールとし設定されております。マラソン選手は最初から42.195kmを走れるわけではありません。始めは数kmからはじめ徐々に距離を増やしていきます。
それと同様に、やみくもに勉強するのではなく、効率的に学習し最大効果を上げること、潜在能力を引き出す名コーチが本書の役割だと先生はおっしゃっております。
今回は、塚佐一先生の『目が覚める解き方 実践英文解釈』を紹介させていだきました。
紹介させて頂いたのはわずか1項目のみですが、他の項目にも先生のこだわりの解説が掲載されておりますので、是非お手に取っていただきたい書籍です。
これからも当社で発掘できた選りすぐりの良著を紹介していきたいと思います。
次回更新もどうぞお楽しみに!
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