本日紹介する本はこちらです。
SEG出版の「日本で生まれた数式処理ソフト」
当サイトでも多く紹介されている数学に強いSEG出版の書籍です。
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本書の内容ですが、Risa/Asirは日本国内で開発された数式処理ソフト。
そのためのガイドブックが本書。
多項式の因数分解や記号を含む連立代数方程式など、数値計算に威力を発揮するRisa/Asirの魅力を、初学者も買ったその日から味わうことができる。
日本で開発された国産の数式処理システムとしては、理研の佐々木建昭らによるLispベースのGAL、元富士通研究所で開発された(現在は神戸大学などが中心となっている)Risa/Asir、シンプレックス社の開発した数学表記のままで処理が行えるカルキング、などがある。 (ウィキペディアより)
数式処理を行えると、因数分解、積分などをコンピューターが計算することができ物理学や数学などの計算に役立てることができるようになります。
さて、本書の内容を説明します。
序文にも書かれている通り、今は簡単にカーブを描くようなグラフ表示ができますがそれを描くための計算式を解くのに膨大な時間がかかっていたそうです。
また、新しいことを始めようとすると必ず出る反対意見もあったようですが、かの有名な富士通含めた協力者の存在は大きかったようです。
富士通は創業50年以上で様々な技術をもっています。
ワイヤレス技術やAI等、身近なものから今後の発展がとても楽しみなものまで様々です。
富士通研究所のホームページに掲載されている内容に、世界をリードする8つの先端テクノロジー領域にフォーカスして研究開発されているものを紹介させていただきたいと思います。
1.「社会課題を解決する革新的コンピューティング」では、量子に着想を得た独自のコンピュータアーキテクチャーにより、従来の計算処理能力では解けなかった組合せ最適化問題などを瞬時に解く技術を開発しています。
2.「人に信頼され社会を発展させる人工知能」では、現在、判断結果の理由が説明できないAIの課題を解消するため、新たな機械学習方法と知識ベースを組み合わせた、説明可能なAIの実現に取り組んでいます。
3.「価値創出のサイクルを回すデータマネジメント」では、業種の壁を越えてデータを利活用するための、データドリブンなICTシステムを構築、運用する技術を開発しています。
4.「Cyber-Physicalをつなぐ5G時代の情報通信マネジメント」では、物理レイヤーからオンプレミス、クラウド、エッジコンピューティング、IoTまでを自在につなげ、サービスを提供する通信技術を開発しています。
5.「デジタル共創を支えるシステムエンジニアリング」では、既存ITシステムのソフトウェア資産をオープン化して外部のサービスと組み合わせるAPIにより、ビジネスを簡単にデジタル化する技術を開発しています。
6.「安全な社会をデジタルでストレスなく守るセキュリティ」では、サイバーセキュリティから人やモノの認証・認可、データ・プライバシー保護、ブロックチェーンまで、つながるサービス全体を守る技術を開発しています。
7.「人を理解し協働するセンスコンピューティング」では、ICTが、人の五感、直感、錯覚、欲求、共感などの心理面をも含めた、人らしい考え方、物の見方、感じ方を理解する次世代コンピューティングの実現に取り組んでいます。
8.「既存のパラダイムを革新する新材料・デバイス」では、高度なコンピューティングやAIなどのデータ解析技術を駆使して、社会、人々の生活、ビジネスを大きく革新する新材料・デバイスの創出を目指しています。
これらの領域に関して、世界が驚嘆する多くの先端技術の開発に挑戦しているそうです。難しい表現が多いですが、内容を想像するとワクワクしてきませんか?
富士通の製品を見かける事は多いですね。PCやプリンターといった仕事に身近なものはもちろん、エアコンや空気清浄器といった生活に密着したものまで。
私自身PCは富士通のものを使っていた事もあります。
話が、ずれてしまいましたね…本書にはCD-ROMが付属しています。このCD-ROMをインストールして作業を行います。
細かい見出しにより自分のしたい処理を行う事ができます。
また、数式処理との出会いという項には会話文によるやりとりを読むこともできます。
さまざまな機能をもつ数式処理もあり、関数を2次元または3次元の図にプロットしたり、アニメーション表示する(画像ファイルとして出力する)。関数値を波形とみなして音を鳴らす。等々
数式処理というと難しく感じられますが、コンピューターを使い作業している人にとっては無くてはならないものでしょう。
数学や物理学を学ぶ方は日本で開発されたRisa/Asirを利用してみるのも良いのではないでしょうか?
数学に関する良本の多いSEG出版というのも信頼できますね。
それでは次回更新もお楽しみに~
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