本日はこちらの本を紹介いたします。
1994年に語学春秋社より発行された「むらき口語英語講義の実況中継」むらきひろし先生著です。
むらき先生の書籍を紹介するのは今回が初めてですので、むらき先生について簡単に紹介したいと思います。
Ursinus College(ペンシルベニア州)で、約4年間にわたり、日本文化論と日本語の専任講師を務める傍ら、AT&Tベ ル研究所でも教鞭を執り、新潟予備校で講師をされていました。
入試会話文問題を状況別のコミュニケーションの視点から克明に整理・分析する一方、正解の導き方とともに不正 解のダメ選択肢がなぜダメなのか、その理由をとことん解明する講義で、”むらき口語英語特講”はダントツの人気 を誇っていたそうです。
それでは、内容の紹介に入ります。
本書は、大学入試の英語が80年代を特徴づけた「長文化」から、90年代に入って「口語化」へとさらに進んできた 流れのなかで発行されました。
ところがこのような変化に対して、受験生側では十分に対策がされておらず、「ヒアリング」と「会話文」の2分野 はほとんど手つかずのまま、入試当日を迎える生徒が多かったそうです。
「会話文」における、準備不足の原因は何でしょうか。まず、「会話文」問題に対して「何をどのくらいまで学習 すれば入試突破に必要十分なのか」が全然わかっていないこと、と書かれています。
本書はこのような受験生の不安を解消するために作られました。
本書はむらき先生の講義を録音し活字にしたもののため、読みやすいことが特徴です。
本書はまず口語表現のポイントを頭に入れ、むらき先生の解説を読み、実際の入試問題を解くという流れになって います。
例えばWould you mind~?でのポイントは”mindの意味”である。mindの意味は「~を嫌がる」「~を嫌に思う」。
この訳を間違えると、完全に答えの”yes”と”no”がひっくり返ってしまうため大注意!とあります。
mindの後ろのつながり方は3通りあることを例文を用いて解説されています。
ポイントを理解したら、実際の入試問題を解いていきます。
入試問題についてもわかりやすく解説されており、まるで講義を受けているように、すんなり頭に入ってきます。
本書には口語英語表現の全体像が示されており、その内容が系統立てて網羅されています。過去問を解き進むこと によって、国公立・私立を問わず、どこの大学でもこの1冊を仕上げれば大丈夫なようにできています。
是非本書を手にとっていただき、むらき先生の講義を体験してみてください。
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