本日は、『東進 金谷俊一郎の表解日本史 1997』をご紹介させていただきます。
金谷俊一郎先生といえば、『日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』『はじめからわかる日本史B』『日本史B一問一答』シリーズなど、
日本史学習参考書の定番ともいえる書籍を数々出されていて、
テレビやラジオなどメディアでも幅広く活躍されている東進ハイスクールの講師です。
当テキスト「表解日本史」は現在では使用されていませんが、現在でも「スタンダード日本史」をはじめ多数の講座を担当されています。
その講義の特徴として「表解板書」と呼ばれる方法は有名です。
ひたすら暗記に偏りがちな「歴史」の勉強法に対して、黒板に並べられた歴史的事件に説明を加えながら矢印で繋いでいく板書方法は、まさに「「なぜ」と「流れ」がわかる」ように考えられた講義だと言えるでしょう。
点を線で繋ぐことが、受験のための「歴史」のさらなる理解として求められているのです。
本書でその「表解板書」の方法が、いかんなく発揮されていることは、タイトルからも想像できます。
書き入れ式で、講義が終わる頃には分かりやすい表ができるようになっていますね。
「ただ、暗記するだけの文化史の学習の仕方では、入試問題は解けませんし、すぐ忘れてしまいます。文化史においても、歴史的展開を理解した上で頭に入れることが、マスターの近道となります」
大学受験において90年代からにわかに重要な位置を占めていった「文化史」を、制度史・経済史の関連と、さらに「文化史」そのものの「歴史的展開」を視野に入れて志向しています。テキストでは、とくに受験で頻出する語句を中心に構成されていますが、このような「「なぜ」と「流れ」がわかる」覚え方は、同時に論述能力を鍛えることもできますね。
実は、ここからさらに奥深い位置に「歴史叙述」の問題が現れてくるのですが、「表解板書」はそうした「歴史」の醍醐味と難題への入口としても開かれたものだと言えるでしょう。
東進ハイスクールの日本史テキストは以前にも紹介させていただきました。
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