文英堂 ウイナー日本史B 1996 上田正昭 井上満郎 高橋秀直

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今回は、文英堂が1996年に発行した「ウイナー日本史B」を紹介させていただきます。

「日本史Bを学ぶ諸君へ」… から見ていきましょう。

日本史を学ぶ目的は、事実を暗記することではない。

なぜ、そうした事件が起きたのか? その事実はいかなる意味を持つのか?事実の背後にあるこれらの論理を理解していき、それを通して人間や社会を考えていくことが日本史の目的である。

そして、日本史など人文・社会学系の学問は、自然科学系よりも学説の相違は大きく、定説が成立している領域は限られている。ゆえに公平さを求められる日本史の教科書では、踏み込めないところがあり、その不十分を補うのが、これから諸君が紐解こうとする参考書だとあります。

本書によって、教科書では単なる事項の羅列であったものが、一連の論理に貫かれたものとして、見えるようになるだろう。この書により、興味ある学問分野として、日本史Bが、諸君の前に姿を現すことを、われわれは望んでいると、記載されています。

<本書の特色>

1・日常学習+大学受験準備の本格的学習参考書

2.くわしさと理解しやすさがマッチ

3.解説+要点+整理+問題のパンチのきいた編集

…が謳われています。

 

<本書の構成>

1.まとめのために  … 「学習内容の展望」「指針」があり

2.本文を理解するために  … 「要点」「詳述」がマークで示されています。

<目次>

第2編 古代は、国土の統一、大和政権、古墳文化が並んでいます。

検索してみましたら、「日本には、いかに考古学上貴重な場所であろうと、決して発掘調査を行うことの許されない禁断の「聖域」が幾つかある。仁徳天皇陵をはじめとする、天皇家の秘密に触れる場所がそれに当たる」「そのため、現在の正史における古代日本の姿は、神話と伝説が入り交じり合っていて、かなり不明瞭なまま放置され続けている。」という記述がありました。

次の春には、年号が変わりますが、万世一系、男子継承の今の天皇家は、いったいいつから始まったのか?神武天皇は、神話の大王なのか?

などと、謎に興味がソソラレル古代がここにあるようです。

革命が起こり時代が大きく変わる時に、魅力的な人物が多数、現れると中学の先生が言っていたことを思い出します。日本史では、革命という言葉は使わずに、「(大化の)改新」や「(明治)維新」と換言されるようですが…

「邪馬台国消滅」と「大和朝廷誕生」という、巨大な動きが日本列島を襲った4世紀前後の時代は、実態のつかめないまま現在に至っており、邪馬台国が九州にあったのか畿内にあったのかという論争を含め、様々な学説が飛び交っているのが現在の学界の実情である。多くの研究家はこの謎だらけの時代を指して「謎の4世紀」と呼んでいる、という記載もありました。

もしかしたら、大化の改新の前にも、革命的な歴史的事実があったのかもしれません。

魏志倭人伝で、邪馬台国は「女王の都する場所」とされています。

後漢書東夷伝には、光武帝から「漢委奴国王」の金印を下賜されたとあります。

誰が古代日本の事を、大陸に伝えたのでしょう?

(検索か引用)有名な『魏志倭人伝』には「邪馬台国はもちろん倭の国々にも馬や牛はいない」という注目に値する記述があるのだが、邪馬台国が3世紀末頃に消息を絶つのを境にして、「馬具」や「埋葬された馬の骨」が大量に出土している。
これは、明らかに大陸から馬がやって来たことを暗示しているわけだが、まさか、馬が自分で海を泳いで渡来してきたとは考えられないので、当然、何かしらの意図で馬を連れて来た存在がいたことが推測されている。
そこで問題になるのは、どのくらいの騎馬集団が朝鮮半島からやって来たのかという点である。少数の騎馬集団が段階的に馬をつれて渡って来たのか、それとも高度に組織化された巨大騎馬軍団が疾風怒濤のごとく海を渡って来たのか。
この時期の詳細な記録が残されていれば、馬&渡来人(騎馬民族)の流入の実態がすぐに判明するのだが、この時期(3世紀末~5世紀初頭まで)に限って『魏志倭人伝』のような客観的な歴史書がないのである。

「中・後期古墳文化が王侯貴族的・騎馬民族的文化であり、その広がりが武力による日本征服を暗示している。またその文化の濃厚な分布地域は軍事的要衝に多い。4世紀ごろ、古代日本に大陸の騎馬民族が大挙に侵入して、邪馬台国をはじめとする倭の国々は征服された。この征服王朝こそ大和朝廷である」

上記は、1949年の機関誌『民族学研究』に掲載され、センセーションを起こしたことで有名な、東大名誉教授江上波夫氏の「騎馬民族征服王朝説」ですね。

中学生の頃は、騎馬民族と訊くと、チンギスハーンが率いていたようなそれを想像して、どうにもしっくりこなかった気分を思い出しますが、今なら、そうか!?と合点がいくところでもあります。

「日本史Bを学ぶ諸君へ」には、日本史を学ぶ目的は、事実を暗記することではない。なぜ、そうした事件が起きたのか? その事実はいかなる意味を持つのか?事実の背後にあるこれらの論理を理解していき、それを通して人間や社会を考えていくことが日本史の目的である。

つまり、歴史的事実と歴史的事実の隙間を論理的な考えで、結ぶことだと理解できるように思います。

古代の日本は、大陸と深い関係があったようですが、これ以後、日宋貿易、元寇、そしてペリー来航まで、島国の中の歴史になっているのは、どうしてだろうと妄想してしまいます。

大和政権とは、難しく言うと、後の奈良時代にできた日本書紀によって正統性を与えられた政治組織のことなのでしょうか?

そしてそれは前方後円墳の時代とかなり重なります。

前方後円墳という味気ない名称は、古代人がそう呼んだのではないだろう?

倭の五王の中で、継体が抱える数多くの謎は、日本のはじまりの秘密の根幹といえる…と、著者の一人であります、

井上先生が講義で話されていました。ここに、恩師がいたとは、びっくりしたのでした。

<著者>

謎の4世紀ならぬ、謎のブログのに、最後まで、お読みいただきありがとうございます。

次回の参考書ブログも楽しみにしてください。

 

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