青春出版社 これだけをつかめ!試験にでる日本史 五十嵐和敏

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今回紹介させて頂く参考書は、

1974年に青春出版社から発行された『これだけをつかめ!試験にでる日本史 』です。


こちらは膨大な量の参考書を必要としないように重要箇所を集約してつくられた、

「試験にでるシリーズ」の内の1冊で、

当ブログでは以前、山本洋幸先生著の『試験にでる世界史』を紹介しています。

青春出版 これだけで他を捨てよ!試験にでる世界史 山本洋幸


五十嵐和敏先生は東京大学文学部卒業後、

日比谷高校教諭を経て、代々木ゼミナールや一橋学院で学習指導を担当。

「日本史の流れをとらえるには、

政治や経済・外交、そして文化の三面からの立体的な把握にある。」

という信念や日本史観はそのままで、

論述・記述式問題に即対応できることを本書で実証しています。


それでは中を覗いてみましょう。


はじめに、

「いままでの通念を打破せよ。入試問題が何を重視するようになったか。」

とあります。

日本史の勉強が記憶の積み重ねなしでは済まされないことは事実ですが、

あれもこれも記憶さえすれば良いのかというとそういう訳でもない。

何より大事なことはその内容・意義を歴史の流れの中で理解しておくこと。

それがわかれば事件と事件の前後関係を掴むことができて、

数字の羅列でしかない非個性な年代の暗記に懸命になるより効率的というわけです。



日本史の勉強は三面鏡のようなもので、

正面をきってうつしとる政治の展開が、

横あいから経済・外交を、あるいは背面から文化の目線で見た場合、

意外と理にかなった状況なんだと認識できることが多いようです。



歴史の流れを掴むということは、歴史の展開に区切りをつけること。

歴代天皇や内閣など、一通りの目安は暗記して学習の座標軸とする必要はあります。

それに加えて、一見目立たない、孤立してみえることにも好奇心を発揮して、

意味を探り、歴史の流れの中に位置付けておく。

そして時代ごとの特色を比較して事象が生まれた理由を考える。

このような段階を踏んで、最終的になぜ区切りがつくのか納得できた時、

初めてその史実を理解して掴み得たといえるのでしょう。


本書は3章構成で、

第1章はどんどん読み進め、何度も反復してもらうように、日本史の流れがまとめられており、

仕上げとして第2,3章の問題や史料を活用する形になっています。

筆者の話によると、勉強法には大別して2つの方法がありますが、

①レンガを積み上げる方法:1箇所も綻びがないようにと慎重に手堅く進む

②ペンキを塗り重ねる方法:ムラが多少できても、まずはとりあえず全体を塗り上げ、

最後まで通してやったうえで、もう1度初めに戻りそれを繰りかえす。

日本史学習では後者がおすすめだと述べています。


1つだけ本書を利用するにあたり注意点があります。

記述・論述問題に特化した内容になっていますので、

マーク式問題対策においては別本を参照したほうが効率的かと思います。

本を選ぶ際の参考になれば幸いです。

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