本日紹介するのはこちらの参考書です。
著者は「佐藤の数学教科書」などでもおなじみの佐藤恒雄先生です。
佐藤恒雄先生の「高3から始める入試対策 集中講義 シリーズ」を以前紹介させていただきました。
数学で必須となってくる公式とその使い方について、まえがき部分で丁寧に説明されています。
次に本書の特色と利用法について書かれています。
教科書にも乗っていない公式も掲載されているため、相当数2冊合わせて約230もの公式集となっています。
掲載されている全てを理解し、覚えることは困難と思いますが、中には今まで使っていた公式よりも分かりやすく速く解けるようになるものも多数あります。
また、公式だけが並んでいるわけではなく、例題とその公式の使い方となる解説も丁寧に記載されています。
そのため、公式とその導く過程と例題をまるごとおぼえてしまえば、数学に強くなること間違いありません。
佐藤先生は読解力の低下についてもコメントされています。
国語ではなく、数学と読解力では関係がないように思えますがしっかり関係があります。
その関係とは、数学の問題文を読んでその題意が理解できないということです。
「問題文を読んで題意が理解できない」といっても、様々なタイプがありますが一例をあげると、
・語彙力が不足していて文節と文節のつながりがわからない
・数学特有の言葉、つまり記号や用語の定義が理解できていない
・文章と文章のつながりがわからず、条件がつかめない
・文章が長くなると全体像がつかめなくなり、題意の目標が捉えられない
のようなものがあります。
国際学習到達度調査でも日本の読解力低下があらわれています。
日本での学習方針の変更などにより徐々に読解力が低下し、それが数学や科学の理解力を衰えさせていってしまったのです。
この読解力は数学や科学を勉強する上で不可欠な学力となります。なぜなら、科学や数学も、やはり言葉を通して習得する学問だからです。
本書と対象となる年齢は違いますが、佐藤先生の著書で「読解力を強くする算数練習帳」もあります。
公式を読み解くためにも読解力は必要なってきますので、こちらも合わせてご覧になってみてはいかがでしょうか。
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