本格的にジメジメとした季節がやってきました!
なかなか仕事にも勉強にも集中が難しい時期ですが、本日は気分転換にこんな1冊を紹介いたします♪
丑田俊二先生の「数学が思わず好きになってしまう本 」でございます!
表紙からして、ワンちゃんのイラストがついていて親近感が湧きます。
しかしやはり数学となると、内容は小難しいのでは…?と身構えてしまいますね。
筆者も最初はそうでした。
しかし中を覗いてみると・・・・1行目から
この本は数学の本ですが、数式はほとんど出てきません。
となんとも安心する一言が…!
数学の本なのに、数式がない本とは?俄然興味が湧いてきました!
どんどん内容を見てみましょう♪
数学は科学を議論する際の言葉です。問題を解く力だけでなく、自然現象や社会現象を、数学を使って表現する能力も必要です。
数学者の考え出した理論が、物理現象を説明するのに役に立つこともよくあり、今後はさらに、他の学問分野における数学の重要性が高まっていくことでしょう。
「数学なんて日常では使わないし…」と数学に苦手意識のある方も、このコメントみると数学に興味が湧いてくる気がします!
数式はでてこない、という言葉通り、目次を見てましてもなんだか楽しそうなタイトルが並んでいますよ!
今回は、フェルマーについてのエピソードをみてます。
フェルマー(Pierre de Fermat 1607頃~1655)は、フランス生まれの弁護士で、趣味として数学を学びながらも「フェルマーの最終定理」と呼ばれる後世まで議論に残るような理論を打ち立てた人物です。
フェルマーの残した業績や本人の
「私はこの定理の裏に驚くべき証明を発見したが、残念ながらこの余白は狭すぎて書けない」
というコメントをとりあげ、「後の数学者を350年も悩ませる」「やたらもったいぶった性格だったのか」等々、彼のキャラクターについて親近感がわくような表現で
内容に引き込んでいきます!
また文章が読みやすいので、さっきまでは名前も知らなかったのに、本業のかたわらで取り組んでいた数学で、海を越えた日本でも有名になり、その後も学者達の頭を悩ませるような理論を作ったというフェルマーに興味が湧いてしまいます…。
数式を解くことになかなか楽しみを見いだせない人は、まずは数学という学問の歴史やエピソードなどから興味を持ってみるのもいいかもしれません。
もちろん、読み物としても面白いので数学という学問について楽しく教養が養えそうです。
数学の定理自体はなかなか理解には難しいですが、数学をとりまく偉人たちの歴史やもしろエピソードを読むと
学校で数式だけを覚える学習とはまた違った視点から数学について学ぶことができるということですね♪
この他にも、日本の江戸時代の算術についてや、有名な日本の数学者のエピソードなども盛り込まれており、バラエティに富んだ一冊となっております♪
著者の丑田俊二先生は、1950年の福島生まれです。ご自身もフェルマーと同じくアカデミックな数学者というよりは苦手な方から数学のおもしろさに目覚めた独特の経歴をお持ちです。
機器メーカーの情報技術士として務めながらSEや鉄道について著作を残すなど、マルチな分野で活躍されていました。
アマチュアだからこそ、アカデミックな視点ばかりでなく読者により興味をわかせるような数学の学び方を意識してらっしゃるのかもしれませんね!
最後に、数学を楽しむための1冊。過去にこの本も紹介させていただいております。
よろしければ、ぜひ御覧ください。
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