複素数と複素数平面が得意になる問題集
本日は「駿台文庫 複素数と複素数平面が得意になる問題集 2002 亀田隆 高村正樹」を紹介します。
駿台文庫の数学の参考書は過去にもはいくつか紹介させて頂きました。
よろしければこちらもそうぞ！
著者は駿台予備校で数学講師をされています、亀田隆先生と高村正樹先生です。
亀田隆先生は駿台大宮校や2号館・8号館に出講され、主に数学XS・XN、東北大理系数学研究などの講義を担当されています。また、東北大入試実戦模試の作成を任されていました。
1つの解法に拘らず、複数の解法で教えてくれるので問題に対するアプローチの引き出しが増えると評判の先生です。
また、高村正樹先生は、駿台仙台校に出講され、仙台校で一番講義を持っている先生です。
お二人は過去に駿台予備校仙台校に出講していた影響か、本書では共同で執筆されています。
本書は「教科書と入試の間を埋める素材と厳選したテーマ、そして量を。」というのを目標に執筆されました。
1997年に新しく追加されました「複素数平面」は現在まで2度も復活と削除を繰り返されてきました。
そんな扱いの難しい複素数平面を数学のベテラン講師ならでは視点で問題を厳選して扱っています。
39ページと少々薄い本書ですが、中身の濃い問題がぎっしり詰まっています。
こちらは解答解説冊子です。
一問ずつ丁寧に解説がされており、色々なパターンで解けるような解説がされています。
親切な解説で1つずつ理解が深められるような作りになっています。
亀田隆先生と高村正樹先生は、「数学 チェック＆リピート」シリーズもZ会から共著で出版されていますが、どれも問題の質がよく高評価となっています。
また、この度紹介させていただきました「複素数と複素数平面が得意になる問題集」は、1997年に複素数平面が追加されましたが試験に出ないなんてこともありました。
当時では複素数平面の貴重な参考書であったため中古価格が高騰し、今では絶版状態になっています。
この本は新課程の複素数平面に対応してますか？
ご質問ありがとうございます。複素数平面は1997～2005年の入試で出題され、一度教育課程から消え、2015年入試から復活しました。従いまして、現行課程の入試においては過去問が十分に蓄積されていない状況と考えられます。そのような観点から考えると当時の過去問が掲載されている本書は現行の課程においても十分に役立つものといえるのではないでしょうか。また、本書は32ページとボリュームが少なく、短い時間で良問に触れるという観点からも良い問題集といえます。なお、細野真宏の複素数[複素数平面]が本当によくわかる本 、1対1対応の演習/数学3 曲線・複素数編、志田晶の複素数平面・式と曲線が面白いほどわかる本なども複素数・複素数平面の分野で評価の高い問題集です。これらの参考書・問題集と併用することで一層学習効果が増すものと思われます。
詳しいご返事ありがとうございました。